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2023.12.1

不動産

#不動産#街づくり#建替

「努力は報われる」と信じて。
一人ひとりの想いに寄り添いながら推進した複合型マンション建替プロジェクト。

Messenger 幸せ贈り人

Y.A

会社・部署
株式会社タカラレーベン
都市開発事業本部 都市開発事業部
都市再生部

Projectプロジェクト

今回のプロジェクトの概要を教えてください。

マンション建替え円滑化法と優良建築物等整備事業の制度を活用した事業です。当社は2018年5月に事業協力者として正式に選定され、建築計画や合意形成活動等、建替え決議可決に向けて協力推進してきた事業となります。
場所はJR小田原駅西口から徒歩1分の好立地で、通称「新幹線ビル」と言われていた低層部が非住宅、住宅89戸の13階建てのマンションが建っていたのですが、築年数が約45年と老朽化が進んでおり、耐震強度も不足していたことから、筆頭地権者である万葉倶楽部株式会社様が中心となって事業協力者を募集。複数社から提案を受け最終的に当社の提案が選ばれたことがきっかけで事業協力者となり、本プロジェクトに参画することになりました。

どういった点が評価されて事業協力者に選ばれたのですか?

全てにおいてスピーディーさを評価いただいたようです。地権者様からの質問や疑問に対して素早くレスポンスすることを心がけていましたし、合意形成に要する期間の短縮により、地権者様が安心して、可能な限り早期に新しいマンションに住めるスケジュールを組み、提案してきました。こうした姿勢が地権者の皆さまに「自分たちのことを真剣に考えてくれている」と感じていただけたからだと思っています。

建物や立地の特徴を教えてください。

本プロジェクトの敷地は新幹線の改札がある小田原駅西口のロータリーに面しており、小田原市民なら誰でも知っている建物の跡地であるため、西口のランドマークとなるような設計やデザインを追求。低層階は商業施設や医療施設等が入居する計画としていますので、建物の足元部分の賑わいが創出され、西口の魅力向上や活性化につながっていくことを期待しています。
また、本プロジェクトは建替組合が施行者となり行政の協力のもと進めている事業になるため、行政からは街区の環境整備も含めた安心安全な街づくりを提唱した事業にしてほしいという要望をいただきました。こうした背景から、地権者様のための建物であることはもちろん、小田原駅西口の街づくりにも寄与するプロジェクトにしていかなくてはという想いで臨みました。

レーベン小田原 THE TOWER 外観予想CG

Pointポイント

プロジェクトを通じて、特にこだわったポイントを教えてください。

マンション建替え円滑化法と優良建築物等整備事業制度を組合せた事業であり、難易度が高く、少しでもスケジュールが遅延すると補助金交付に影響が出てしまう恐れがありました。そのためプロジェクト関係者との密な連携やそれぞれの役割の遂行が非常に重要でした。関係者が一丸となって建替えにむけて取り組むことが、事業成功の秘訣なのだと感じています。
また、「新幹線ビル」は耐震不足の危険性のある老朽化した建物であったことから新幹線ビルの管理組合では建替えについて長年みんなで議論してきた経緯があります。建替え決議前に比較的大きな地震が各地で発生したことが地権者様の中ではより一層建て替えの機運が高まったきっかけになったようです。こうした想いを汲んで、安心・安全といった点は特に追求していきました。これらのこだわりは地権者の皆さまはもちろん、分譲マンションをご購入いただいた皆さまからもご評価いただき、竣工前に早期完売という成果にもつながりました。

特に苦労したことはなんですか?

私自身、もともと異業種で働いていたため、不動産に関する知識や経験が非常に浅く、苦労した記憶がたくさん蘇ってきます。でも、上司が丁寧に指導をしてくださり、「がんばって絶対に事業協力者になろう」と背中を押してくださったおかげで、困難を乗り越えることができたと自信を持って言えます。

地権者様との関係づくりにおいて意識したことはなんですか?

事業協力者決定以前から地権者様に向けての説明会を何度も実施しました。しかし、地権者様は一人ひとり立場も抱えている悩みも異なります。そのため、数十件いらっしゃった地権者様のところへ一軒ずつ足を運び、建替えについて丁寧に説明を重ねたり、税金や相続に関する悩みなどに耳を傾けたりと、地道な活動を続けました。ある地権者様は相続の発生や資金不足のため、新しいマンションの床取得を断念するという判断をされたのですが、引越し先を一緒に探したり、引越し業者を探したりとサポートさせていただいたこともあります。大変な仕事でしたが、建替え決議で5分の4以上の地権者様からの賛同を受けることができなければ建替組合も設立できず、プロジェクトそのものが仕切り直しとなり、地権者様も不安を感じながら耐震不足のマンションに住み続けることになるので、絶対にくじけないという強い意志をもって業務に当たりましたし、「地権者様の不安を少しでも解消したい」という想いもありました。こうした努力が身を結び、建替え決議の賛同率97%を達成することができました。

今回のプロジェクトを経験して、ご自身の成長を感じますか?

本プロジェクトでの業務は、合意形成活動から建物の施設計画、円滑な工事推進調整、建物完成後の管理、行政協議など多岐に渡ります。それぞれの分野を専門とする方々と一緒にプロジェクトを推進することで、さまざまな知識を深めることができました。また、本プロジェクトの経験が、難しい案件でも積極的に取り組み挑戦する自信になっていると感じています。

特に嬉しかったエピソードを教えてください。

地権者様から「Yさんがいてくれてよかった」「Yさんだから腹を割って話すことができた」と言われたときに、自分のことを認めていただけたと感じてとても嬉しかったですね。相手の立場に寄り添って考えることが、信頼関係を築くうえで重要だと実感しました。

今後ご自身が取り組んでいきたいことはなんですか?

今回のプロジェクトのように、地権者様のところに降りかかった問題を私たちがどう手助けができるかを、今後も追求していきたいと思っています。建替事業や再開発事業というのは行政が絡んでくるため、開発単体ではなく地域の活性化や街づくりといった大きな枠組みで捉えて、地権者様や地域の方々にとって最適な提案ができるように取り組んでいきたいですね。

あなたにとって
「サステナブルな環境をデザインする力で、
人と地球の未来を幸せにする。」とは?

マンションの建替事業や再開発事業の推進は、国の課題を解消し、地方都市における活性化や安心・安全な街づくりに貢献することであり、関係者の皆さまの健やかな未来を支えることであると考えています。

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