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2024.3.12
不動産
#不動産#街づくり#環境
当社初の「ZEHマンション」が、長野県に。暮らしながら無理なくエコな暮らしを実現。
Messenger 幸せ贈り人
K.S
- 会社・部署
- 株式会社タカラレーベン
マンション事業本部 首都圏・中部支社 東京支店 商品企画部商品企画課
Projectプロジェクト
当社の分譲マンションで初めて採用した「ZEH-M oriented」の概要を教えてください。
「ZEH-M oriented」は、建物の消費エネルギーを実質ゼロにする、省エネマンションの取り組みです。通称「ZEH」(ゼッチ)と呼ばれます。当社で初めて導入された「レーベン長野中御所THE PEERLESS」の「ZEH」は、住まいの断熱性能を向上させるとともに、高効率な設備・システムを導入し、快適な室内環境を維持しながらも、共用部も含めたマンション全体で一次エネルギー消費量を20%以上削減し、年間の一次エネルギー収支を実質「ゼロ」にすることを目指したマンションです。
2020年(令和2年)度の経済産業省、環境省所管の「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業」により採択を受け、補助金事業として事業をスタートしました。電力会社・電機メーカーの協力の下、住棟のエネルギー消費量を29%まで削減できることを達成し、補助金対象事業として採択されました。
「レーベン長野中御所THE PEERLESS」に「ZEH-M-Oriented」を採用したきっかけを教えてください。
経済産業省が2014年から全国的に開始した「第4次エネルギー計画」で、「住宅は2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現」を目指す国政策目標があり、ZEHの普及拡大を目指し、国からの補助金制度が2018年度に創設されました。
当社としてもSDGs推進を掲げており、日本の将来の住宅に対するCO2削減の取り組みは必要不可欠と考え、導入を検討していました。対象物件については、信州は雪国でエネルギー消費量が特に大きいので、削減できる伸び代も大きかったことから、導入する物件としては最適だったので導入を決めました。
「ZEH」設計にあたり、特にこだわったポイントはなんですか?
今回のZEHマンションは、オール電化一括受電を採用しており、エコキュートの稼働を遠隔で群制御することにより電力使用ピークを抑制しています。マンションのエコキュートにAI(人口知能)を入れることによって、住民の方々の電力使用時間帯を学ばせて、電力使用ピークを抑制しています。さらに、使用電力も、電力会社が提供する非化石証書を持つ電力メニューを採用しているので再生可能エネルギー由来のCO2フリーの電気を利用することができ、光熱費だけでなく環境にやさしいマンションに仕上げました。
Pointポイント
プロジェクトの設計を通して得られた成果とは?
「ZEH」についてはすごく勉強したと思います。
例えば、前年度に申請を行った会社へのヒアリングや、セミナーへ参加し、知識を深めました。さらに、行政の申請書類の提出方法など、「ZEH」の補助金申請についても事前に調べました。
また、マンション販売するにあたり、補助金事業だったので多くの制約がありました。それを販売チームにも理解してもらい、お客様一人ひとりに事業の説明、「ZEH」とは何なのか、補助金をいただくことがどういうことなのかを説明してもらいました。また、業務部のメンバーにも説明して理解してもらい、重要事項説明書に反映してもらいました。関わった全員が「ZEH」を勉強し、プロジェクトを成功させようという意思は同じベクトルだったと思います。多くのチーム連携と団結力が得られた成果だと思います。
プロジェクトを遂行していくにあたり、大変だったことを教えてください。
ありすぎて・・・笑。
まず、私たちは「ZEH」自体、まったくノウハウがなかったので、まさしく一から調べて勉強する日々でした。また、国の施策で2018年から補助金制度が開始されましたが、行政も「ZEH」についてわからないことが多かったようで、膨大な資料の提出を求められました。何度も数値計算を出し直し、求められる資料を整えて期限までに提出し、指摘されたことを修正する日々でした。提出書類は200ページを超える量になり、改めて重大さを痛感しました。その内に2020年から新型コロナウイルスの蔓延で、事業もブレーキがかかりました。行政、多くの業者、コンサル、建設会社、販売チームも絡んでいる事業だけに影響は大きかったです。
補助金申請を無事に受理された要因は何だったと思いますか。
国の補助金事業は決められた予算枠が終了したら、申請しても対象から外れてしまいます。コンサルチームと相談して、「申請が開始されてから一番に提出してインパクトを与えよう」と話し合いました。また、過去にオール電化での採択がなかった為、他に申請されていない点にも注目しました。中でも、スマートメーターでの計測方法については初めての為、行政側に理解を得るためにプレゼンしました。その結果ZEH業界でもZEH認定されるソリューションの選択肢を増やすことに貢献しました。
さまざまなドラマがあった後、功を奏して補助金対象として認められましたが、物件企画の長所を理解してもらう書類を提出するために、いかに商品企画を固められるかが勝負でした。コンサルチームと協働していましたが、申請が通るかはプロのコンサルチームでもわからない。結果が判るまでヒヤヒヤしていました。それゆえ、申請が通ったときのチームの喜びはひとしおでした。
プロジェクトを遂行していくにあたり、大切にしてきた想いや姿勢を教えてください。
私のミッションは「お客様の心地のいい暮らしを提供すること」だと思っています。なので、マンションの内覧会には顔を出し、お客様の生の声を聞き、できる限り商品に反映したいと思っています。「エコな暮らしをしたい」と考えているお客様はたくさんいますが、通常の生活をする上で、我慢を強いられる「エコな暮らし」は続きません。今回の「レーベン長野中御所THE PEERLESS」のZEHマンションも、「二酸化炭素を生まない暮らしを、設備やソリューションを通して実現させたい」という思いから、今回にプロジェクトが実現しました。「エコな暮らしを実現しながら、快適な暮らしも実現できる。」お客様にとっても素敵なマンションになったと思います。
あなたにとって
「サステナブルな環境をデザインする力で、人と地球の未来を幸せにする。」とは?
人が生きるにはどうしてもエネルギーを使い、CO2を生みます。でも、住宅の断熱性能を高め、エネルギー効率の高い設備で省エネを図る方法で、環境への負荷に対しても配慮された暮らしを実現することができます。
私たちの仕事は、人々の環境への関わり方を、住宅を通して提供することができる。私たちの住宅へのアイデアで、人々の快適な暮らしと地球との共存が図れるのではないかと思います。