Top Messageトップメッセージ
サステナブルな人と地球の未来を切り拓く
MIRARTHホールディングス株式会社 / 代表取締役島田 和一
地域にとってかけがえのない「タカラ」であるために
2022年10月、創業50年を迎えた株式会社タカラレーベンは持株会社体制へと移行し、MIRARTHホールディングス株式会社として新たなスタートを切りました。気候変動をはじめとする環境問題、少子高齢化や地方の過疎化、産業構造の変化など、当社の事業を取り巻く環境は複雑化し、不確実性を増しています。この急速な変化に対応し、当社グループが持続可能な成長を遂げるためには、迅速かつ柔軟な経営判断やESG経営をさらに強化することが必要であると考えています。
この新たなスタ―トにあたり、次のステージに向かう当社グループの存在意義を定義するため、「サステナブルな環境をデザインする力で、人と地球の未来を幸せにする。」をパーパスとして策定しました。これは創業以来、不動産事業を軸に多角的な事業展開を図りながら、地域社会と住民の皆さまの幸せの実現を目指してきたタカラレーベンの企業ビジョン「幸せを考える。幸せをつくる。」をさらに進化させたものです。これからは不動産総合デベロッパーの枠を超え、「未来環境デザイン企業」として、人と地球の未来を幸せにしていくという当社グループの決意を込めています。
今後は、このパーパスを起点として従業員が目的意識を高めることが重要です。パーパスを自分事として落とし込み、具現化するための従業員へのメッセージとして、「地域社会のタカラであれ。」を長期ビジョンに定めました。当社グループが多角的に事業を展開していく中で、従業員一人ひとりがその地域にとって、宝のような存在になってほしいと考えています。地域の皆さまと関わり生まれてくる課題に対し、従業員が自らの力で考え答えを出し、地域社会と共創しながら未来へ向けた街づくりに取り組む企業へと進化していくことを期待しています。そのためには経営陣が覚悟を見せ、グループのシナジー創出を促すなど、ホールディングスとしての強固な体制を構築していきます。
ESGを経営の中核に据え、サステナブルな未来を創り出す
当社グループは、事業を通じたサステナビリティ活動に取り組むことで、社会課題の解決とSDGs(持続可能な開発目標)達成への貢献を目指しています。ESG経営を今後さらに推進するため、中期経営計画における7本の柱の一つに「ESGへの積極対応」を置き、サステナビリティ重要テーマのもと、15の重要課題(マテリアリティ)を特定し、それぞれにKPIを設定してグループ全社で推進してきました。
また2023年度は、ホールディングス体制への移行と事業環境の変化を踏まえてマテリアリティを見直し、新たに10のマテリアリティとして再特定しました。再特定にあたっては、当社グループの経営陣全員で社会における自社の役割や関係性を整理・明確にし、優先課題を洗い出しています。企業の責任として解消すべき社会課題の重要性を強く認識し、当社グループの事業活動を通して課題を解決していくことが社会の持続可能性へつながるものと考え、ESG経営を推進していきます。
例えば環境面では太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー発電所の開発にも積極的に取り組み、2021年よりバイオマス発電事業にも参入しました。社会面では、地方を中心に多くの地域の衰退が進んでいる課題に対し、不動産の物件開発・供給という「点」の開発だけでなく、地方自治体や地域住民の皆さまとの共創による再開発事業という「面」の開発を推進し、地域創生に注力して取り組んでいます。ガバナンス面においては、健全な企業活動を行うための体制の強化を進めるとともに、リスクマネジメント委員会を中心に重要リスクの検証、管理を行っています。今後も事業戦略とサステナビリティ戦略の一層の連携を図り、財務面だけでなく非財務面も強化することにより、持続的な成長と企業価値向上を目指し、取り組んでいきます。
次の50年、100年とさらなる成長を目指して
従業員一人ひとりのパーパス実現に向けた取り組みが、事業を通じた社会課題の解決を促進し、サステナブルな社会の実現と当社グループのさらなる成長と発展に結びつくものと考えます。長期ビジョン「地域社会のタカラであれ。」の下、2030年までに行う具体的な指標を別途設定するとともに、グループ各社の目標と各従業員の日々の業務にも反映させることで、「不動産事業」「エネルギー事業」「アセットマネジメント事業」等の事業間、グループ企業間の垣根を超えたシナジーを最大限に発揮し、人と地域、そして地球の未来に貢献する企業を目指していきます。